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オリジナルストーリー『EULYSSES』に至るまでの、我々の世界との分岐を描いた前哨的物語『ILIADS』の作品解説。

   

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アリストデモス

英語表記 Aristodemos
日本表記 アリストデモス

 ソクラテスの弟子の一人。プラトンにとっては愛すべき兄弟子にあたる。ソクラテスを崇拝していた。

 


 ソクラテスが処刑されて十数年後、師の教えを曲げて彼はソクラテスの思想を著作物として残すための作業をプラトンに勧める。

 何故彼は師の方針を犯したか。ソクラテスの処刑後、精神が蝕みだした彼はソクラテスが生前懇意にしていたピュタゴラス教団に近づき、その教団の団員の一人に唆されたものと見られる。

 それから幾年も過ぎた頃、プラトンがアリストデモスらしき人物と邂逅したが、既に正気を失っていたようでプラトンを覚えていなかった。彼はソクラテスの教義とピュタゴラス思想とを合わせた深遠な彼独自の新教義を確立し、更に西へ広めると言って旅立っていった。

 ソクラテスの孫弟子にあたるディオゲネスは彼を知っていたようで、その繋がりでソクラテスの直弟子の一人にあたるアンティステネスへの弟子入りを希望するに至ったようである。

 自分の名前すら思い出せないほど曖昧になった彼を「グノーシス(叡智)」とディオゲネスは呼んでいた。このため、彼は一度忘却し放棄した自己の定義を、この「グノーシス(叡智)」に求めていくことになる。

 まったく同じではないが、どこかデェーヴァダッタを思わせる外見をしている。だが、性格はデェ-ヴァから灰汁が抜け、すれていない純粋ながら幼稚な雰囲気を受ける。
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